ローカルエリアでのマーケティングとSNS

目次

例えば人口5000人の村でカフェ営業

人口5000人の村のカフェがインスタを始めました。
けど大きな問題がありました。
それは村民の1000人もインスタ…いやそもそもSNSすらやっていません。それは高齢化が進んでいるから…
周辺人口を足しても15000人ほどの商圏です。
本当にSNSで集客できるのでしょうか

お店は古民家を改装して、都会の人に受けそうな内装。でもそれは休日の話。そもそも地元の人にくつろぎとお話するスペースを提供したい…という想いで開店。

だからSNSも最初はそんなに一生懸命じゃなくて、地元の人の口コミでギリギリ最低限の売上にはなっていました。ところがそこにコロナが襲ってきたのです。

さて、あなたならどんなSNSを含む戦略にしますか?

自分のお店と地域の長所・短所を調べる

自分のお店の長所
①ゆっくりくつろげるスペースで話がしやすく、集まりやすい
②気軽に入りやすい店内
③素朴な料理
自分のお店の短所
①分かりずらい立地
②常連さんが多く、新規では入りずらい
地域の長所
①特産の野菜や木材
②コミュニケーションが取れてる
地域の短所
①人に干渉しすぎる
②若い人が少ないので活気がない

と言った事が挙げられました。さてここから考えられる戦略は…

周辺のカフェを調べてみる

今は競合になるカフェがないけど。3ヵ月後に商圏(車で30分)内にカフェが出来るという話。同じような雰囲気で改装しているようです。
幸いそれ以外の情報はなく、新しく出来るカフェ1軒だけだし、そんなに気にしなくてもいいか…と考えていました。

ところが開店1ヶ月前からインスタで「公式LINE登録で10%引き」「新規お客様を連れてきた方は10%引き」などの投稿が目立つようになり、地域で話題になってきました。
若い人が少ないのに「なぜ」こんなに話題になっているのか?

SNS人口は少なくても口コミは有効

SNS人口は少なくても、見る人はいる!
そしてその人から口コミが広がる。ましてや狭いエリアだからこそ有効に広がっていく。
そのお店は、さらにインスタを見られる工夫もしていました。
①店舗前にインスタ始めましたチラシを置く
②人が集まる産直にチラシを置く
そして大盛況の開店を迎えました。

新規店舗の長所・短所が分かる

新規店舗の長所
①SNSを不利と思わないでPR
②公式LINEで割引やポイント戦略
③お持帰りのお菓子などを用意
④ターゲットは商圏をより広く都会まで
新規店舗の短所
①地元民が行きずらい
②常連が少ない
③リピートの間隔が広い

立ち位置とコンセプトを考え直す

自分のお店・地域の長所、短所と競合の長所、短所を考えて
立ち位置とコンセプトを再設定しました

立ち位置


①地元を大切にする
②地元の人を大切にする
③地元を広くPRする
地元を第一と考えて、地元との共生を立ち位置にしました。

コンセプト


「Cafe nineは地元の特産〇〇を使ったここでしか食べられない料理と地元特産の木工品を使った食器でくつろげる空間を提供します」
そして地元のお土産品も置くようにしました。

インスタとLINEは使う事に

常連さんを教育

口コミは有効と知ったので、インスタとLINEは使う事にしました。
ただ常連さんは、SNSどころかスマホも苦手の人が多い。
そこで、常連さんにドリンク付き無料「簡単スマホ&インスタ教室」を開催。
最初は渋ってた常連さんも「子供」「孫」の存在もあり次第に熱心に通うようになり、次第にインスタやLINEも問題なく使えるように…

運用を考える

ただ運用には人手もあるので、LINEは外注する事に。
インスタでは「店内や料理の写真」でくつろげる空間をアピール。
さらに地元の風景や特産品なども投稿。
ストーリーズで「週間・限定メニュー」公開。
LINEではクーポン配信やリピート特典で常連客を少しでも増やようにしていきます。

地元との連携

カフェメニュー

お店のメニューは地元食材を使い、地元のおばあちゃんからレシピを聞いてそれをアレンジして新メニューを開発。季節や週替わりメニューなど地元特産は必ず使うようにした。

店内

食器は地元特産の木工品。店内には地元の特産品や食材のおいて、さりげなく地元のPRに一役買う。

店内イベント

また店内で休日や祝日にイベントを開催。
村内か近隣の講師を招いた手作り市や小規模イベントを開催して、地元だけではなく他地域との共生も図っていくように展開していく。

地元イベントへの出店

地元のお祭り、マルシェ、イベントに積極的に参加して、地域の人と一緒に地域をPRしていきます。

これらの施策は、SNSと共に口コミになって広がっていきます。
さらに突き詰めていけば
①農業従事者が多い場合
 農作業終了後からの朝営業も考えてみる(モーニング)
②高齢者向けの店内
 バリアフリー化
③高齢者向けのイベント
 健康セミナーや趣味の教室(フラワーアレンジメント、農業談話会など)を開催

こんな事が考えられます。

インスタ戦略

ターゲット

地元住民(特に40代以上の女性、高齢者)がメインでサブは付き添いできる男性
さらに観光客や地元イベント参加者を考える。

競合分析

地域内で同じターゲット層を狙う飲食店のSNSアカウントを調査
地域でなかったら、同条件での他の地域の同業種のアカウントを調査

分析ポイント:は投稿頻度、写真のクオリティ、キャンペーン内容、フォロワーの反応(コメントやいいね数)など。

コンセプト

「Cafe nineは地元の特産を使ったここでしか食べられない料理と地元特産の木工品を使った食器でくつろげる空間を提供します」

フォロワー数

初期目標: 地元の人口やターゲットを考慮し、500~1000人。
長期目標: 地域外からも興味を引くことで、1500~2000人を目指す。

重要なのは「インフルエンサー」を目指さない事。小さいエリアでは出来る事、出来ない事の線引きが重要

自分からのアクション

地元のハッシュタグを活用(例: #〇〇カフェ #地元の癒しスポット)。
地元イベントの投稿にいいねやコメントで絡み、アカウントを認知してもらう。
地元住民やフォロワーに「口コミ」を促進するキャンペーンを実施。

投稿内容

メニュー紹介: 季節限定メニューや地元食材を使ったメニューをビジュアルでアピール。

店内の雰囲気: くつろげる空間や美しいプレートの写真を投稿。

お客様の声: 来店者の感想や写真(許可を取ったもの)を投稿して信頼感をアップ。
イベント告知: 地元イベントやワークショップを開催する場合の告知投稿

後日談

競合のCafeは地元民をあまり大切にしなかったから、土日祝に都会からの人で賑わうけど、平日はパッタリ…だったそうです。

一方、自分のCafeは年齢層が高い客層ながら平日も来店数が多く、土日祝はイベント目当ての来店数も増えていきました。

売上もそれに応じて増えていったそうです。が…人手が足りず、売上UPはここまで…次は人材募集と痛感したそうです。

まとめ

どんな小さな地域でもSNSは有効です。ただ小さくなればなるほど、他の施策も必要も出てきます。

確かにSNSは時間と手間がかかるので、信頼できる人に運用を頼むのも手です。
SNS戦略と他にやる事が多いので、人材を募集し、育てる事はどんな地域でも重要になっていきます。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次